精子が老化して不妊になってしまうということはあるのでしょうか。稀に、60歳を過ぎて父親になる方もいます。精子はいつでも妊娠させる力を秘めているのでしょうか。不妊で悩んでいるというご家族を持つ方からのお悩みです。 30代男性からの相談:「精子の老化は何歳から? 妊娠に与える影響はどれくらい?」兄夫婦が10歳以上の年の差夫婦(年上の夫)です。 卵子の老化が叫ばれて、女性は30歳以降年齢を経るごとにぐっと妊娠力が下がるそうですね。兄の妻は30歳ですが、なかなか妊娠せず、機嫌が悪くなると、「あなたが年だから精子が老化して妊娠しないんだ!」と激怒するらしいのです。 私の兄は40代半ばなのですが、男の場合、何歳から精子の老化が始まって妊娠力が落ちるのでしょうか? 50代やまれですが60代の父親で子供ができる場合もありますよね? 精子の質は低下する専門家によると、精子の質は低下するとのことです。ただし、その主な原因になるのは、生活習慣だといいます。 精子は毎日新しいものが作られています。老化しないのではと思いがちですが、生活習慣や毎日作られている精子を排出せずに精子を溜めていると精子の質は下がり、よくありません。(看護師) 確かに、女性の妊娠力が低下する年代はよく言われていると思いますが、男性も精子が老化する年代があります。それは、35歳頃からです。この頃から老化が進むと言われています。(看護師) 精子が老化しないとはいえ、男性が加齢することで新しく産生された精子の質が落ちることは分かっています。精子の数や運動率などが低下してくるため、射精しても精子が卵子までたどり着かないということもあります。(看護師) これは加齢よりも生活習慣などの影響を特に受けやすいようです。年齢としては35歳頃から質が低下しやすいとも言われているようです。(看護師) 精子は老化しない精子はもともと身体の中にあるものではなく、徐々に生産されていくものです。ですから、精子が老化するということはありません。 老化していたからといって妊娠力がないわけではありません。妊活は何歳になってもすることはできます。(看護師) 女性の卵子細胞は生まれた頃から体内に存在して順次排卵されるので、卵子が老化することは知られています。一方、精子はその都度産生されるものなので「精子が老化する」ということはありません。(看護師) 年齢により精子が古くなることはないのですが、精子が産生されて徐々に劣化して射精されなければ身体に吸収されていきます。そのため男性の妊娠能力は高齢になっても比較的持続するとされています。(看護師) どちらが原因で妊娠しないのかは、病院で詳しく調べて見ないとわかりません。睡眠不足や喫煙など生活習慣が良くない場合には改善することで良くなることもあるので生活を見直すといいかもしれません。(看護師) 精子は老化するかの問いには否と専門家は答えました。しかし、今回の相談者さんの場合、不妊の悩みが夫婦のトラブルに繋がっています。妊娠という夫婦の問題で、どちらかが悪いということはありません。2人の利点も欠点も含めて夫婦なのですから、お互いの持っていないものを補い合い、共に問題を乗り越えていくのが何よりも大切な姿勢だといえます。妊娠するか否かというのは、その先にあることではないでしょうか。妊娠はゴールではありません。その先の人生の方が遥かに長いでしょう。 |