ここでは、朝なぜペニスが勃起するのか、朝立ちの原因・仕組みについてご説明いたします。夫朝起きたときにペニス(陰茎)が勃起していることがあります。いわゆる、朝立ち(朝勃ち)のことです。人間の自律神経は、起きているときは交感神経が優位に働いていて、反対に副交感神経の働きが優位になると眠りに入ります。
○自律神経
├交感神経
└副交感神経
副交感神経が優位になるとどうなるかといいますと、心拍数や呼吸数が少なくなります。また、瞳孔が収束したり、血圧が低下したりします。ノンレム睡眠からレム睡眠に移行すると、今度は交感神経の働きが高まります。結果、心拍数や呼吸数が増え、血圧が上昇し、瞳孔が散大します。このとき、これらの現象に合わせてペニスの血管に血液がたまり(鬱血)、ペニスが勃起します。
実際、実験によって調べてみると、ペニスが勃起しているときとレム睡眠期は一致しているそうです(正確には、レム睡眠が終わって数分後に勃起がおさまります)。つまり、睡眠中のペニスの勃起は、セックスとは無関係なのです。また、ホルモンや年齢にも関係がありません。性器のことですので、つい結びつけて考えてしまいがちですが、誤解なさらないでください。なお、男性のペニスに相当するものは女性の陰核(クリトリス)です。睡眠中は、女性(妻)の陰核も男性のペニスと同じように変化しています。
参考までに、夢はレム睡眠のときに見ます。そのため、夢を見ているときとペニスが勃起しているときはほぼ一致します。起きる直前のレム睡眠時の夢を覚えているかは、レム睡眠の時に目を覚ますか、あるいはレム睡眠が終わって3〜5分以内に覚醒したかで決まり、レム睡眠の10分以後に覚醒するとほぼ夢を思い出せません。ですので、朝、夢を覚えていたときは、ペニスが勃起していることが多いと言えます。